飲用可能な水
人間が飲用可能な水は、余分な成分があまり入っておらず、有害な微生物の含まれないものです。
日本に於いては、多くの河川の中流以上であれば、その水が飲用可能であり、昔から飲み水に困ることはなかったので、世界的に見れば珍しい方に属します。
まず、海水は飲めません。塩分などが多すぎるからです。同様に、内陸でも塩分などの多い水は飲めません。火山地帯などでも、特殊な成分を含んで飲めない水があります。
また、病原微生物を含む水は飲めません。飲むと下痢になったり、腹痛を起こしたりもっと恐ろしい病気になったりするからである。この点は、個人の体質や耐性も関係してきます。
現地の人間は無事でも、旅行者には危険な場合もあります。しかし、多くの地域では、生水は危険です。
熱帯地方では河川の水が危険である場所が多く、むしろ野外から得られる水より、ココヤシの果実の中の水など、植物体内の水を利用する例が多いです。植物体内であれば、ほぼ無菌に近いからです。
水について
水は、人間にとってももっとも身近な液体であり、全ての温度・重さ・熱量の単位の基準に用いられています。しかし、水について科学的に言うなら、水は他の液体と比べとても変わった性質を持つと言えます。
まず、常温で液体として存在できるという点。水は分子量18の酸素と水素の化合物です。一般的に、物質は分子量が大きくなるのに比例して、固体から液体に変わる温度と、液体から気体に変わる温度が高くなると言われています。
しかし、ほぼ同じ分子量のアンモニアやメタンは常温では気体の状態で存在します。他にも、硫化水素は水よりも分子量が多いにも関わらず、やはり常温では気体の状態です。水は、普通なら常温では気体で存在するはずなのです。
他に、数ある液体の中で唯一水だけが、液体から固体になると比重が軽くなります。グラスに注いだ水に氷を浮かべると、氷が浮くのがこの現象があるからです。